遮音性能について


防音室等で重要な事は、室内で出す音が、隣接する部屋やご近所様に対して、迷惑にならない様にすることです。部屋の遮音性能は「D値」で評価します。



ピアノ室ならD-50〜D-55程度、ドラム室など低音や振動まで考慮するお部屋の場合はD-65〜D-70を目標値として防音室の設計を行います。
これは、隣室や隣戸の使用条件によって必要な遮音性能は変わりますが、特にマンションなど集合住宅においては、わずかな音でも苦情になることが多々あります。

そのための対策(遮音性能)を、しっかりと取る必要があるのです。




プロのピアニストの場合は1ランク・ドラムの場合は2ランク上にずれます


建築物 室用途 部位 適用等級
特級 1級 2級 3級
特別仕様 標準 許容 最低限
集合住宅 居室 隣戸間界壁
隣戸間界床
D-55 D-50 D-45 D-40
ホテル 客室 隣戸間界壁
隣戸間界床
D-50 D-45 D-40 D-35
事務所 業務上プライバシー
を要求される室
室間仕切壁
テナント間界壁
D-50 D-45 D-40 D-35
学校 普通教室 室間仕切壁 D-45 D-40 D-35 D-30
病院 病室(個室) 室間仕切壁 D-50 D-45 D-40 D-35
戸建住宅 プライバシーを要求される
場合の寝室、個室等
自宅内間仕切壁 D-45 D-40 D-35 D-30


特級 特別仕様 学会特別仕様 遮音性能上
非常に優れている
特別に遮音性能が要求される使用状態の場合に適用する
1級 標準 学会推奨標準 遮音性能上
好ましい
通常の使用状態で使用者からの苦情が殆どでず遮音性能上の支障が生じない
2級 許容 学会許容標準 遮音性能上
満足しうる
使用者からの苦情や遮音性能上の支障が生ずることもあるがほぼ満足しうる
3級 最低限 学会基準外仕様 遮音性能上
最低限必要である
使用者からの苦情が出る可能性が高い










遮音・防振設計の必要性について




防音室では、壁・天井・床の遮音・防振構造(浮遮音層)が
必ず必要となります。

なぜなら音が足から床を伝わり、また、壁や天井、床に入射した音が
物体内に伝わり隣室に放射するためです。







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